◇仙台圏大学間単位互換制度について
大学教育研究センター長  星宮 望(大学院工学研究科電子工学専攻・教授)
 このたび、仙台圏大学間単位互換制度がスタートすることになります。この制度の発足の経緯とその趣旨・概要について述べます。

 仙台学長会議(平成9年12月発足)の提唱で、「仙台圏大学間単位互換制度準備委員会」の第1回目の会合が平成11年5月21日に開催されました。東北学院大学が幹事校となり、仙台圏の大学・短大(18校)から準備委員会委員が参集して、約1年の間に7回の準備委員会と3回の協定書作成委員会を開催して「学都仙台単位互換ネットワークに関する協定書」をまとめました。本学からは、小生が準備委員として参加いたしました。本学では、平成12年7月18日の評議会で、協定への参加が承認されました。正式な協定書の調印は平成12年9月25日に行われ、実施は平成13年4月からになります。

 この大学間単位互換制度の趣旨は次のようなものです。@学習意欲のある学生に対して学習機会を広く提供する(一大学で開講できる科目には限度があり、他大学での履修を認めることによって学習の選択肢がひろがる)。A異なる大学のもつポテンシャルを引き出し、仙台の学都としての魅力を高める。B学生の大学間交流を促進する。C大学を市民・県民に開放して多様な生涯学習の場を提供するための基礎となる(成熟した市民社会の文化的、社会・経済的、政治的発達に資する)。

 単位互換の方式としては、@大学間相互乗り入れ方式、A学外共同センター方式、B学外団体等との連携方式、の3方式が考えられますが、今回は@の相互乗り入れ方式とし、各大学が選んだ科目を提供する形でスタートすることにしました。できれば、「あの大学の○○科目を受講したい」というような希望にもこたえるべきであるとも思いますが、それは実績をみて検討することになります。東北大学としては、全学教育科目の中の「総合科目」(現在9科目)を提供することにしました。平成13年度からは、他大学の学生諸君も一緒に机をならべて学ぶことになるでしょう(1科目10名程度まで)。また、協定締結している他大学の科目を受講することが可能になる予定です。決まりましたら掲示などでお知らせします。なお、この仙台圏大学間単位互換制度での受講は無料ですが、派遣大学、受け入れ大学での手続きについては、平成13年春までに決める予定です。

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