◇全学教育科目を終えて
医学部3年生  岡本 宏史
 入学してから2年間全学教育科目を履修してきていくつか感想を書こうと思う。川内のパンキョーはつまらん、とよく言われるが、これは学生、教官双方の意識に問題があると言えると思う。まず学生であるが、高校までと違って大学での授業はかなりの割合で自主性が求められる。担任というものがなく、教官はその授業だけの教官であり、一人一人に注意を向けることが不可能になっているため、学生側からアプローチしていかないと講義の意味が半減してしまう。出席を取らない授業も多いので、さぼる学生も多い。また特に医学部の学生から見ると、1年から専門科目が始まること、川内での成績は進路に関係無く、とにかくCでも単位を取れば良いこと、などからどうしても川内の授業は軽視されがちである。教官について思ったことは、やる気のある教官とない教官に差がありすぎることだ。これは特に英語、ドイツ語などの語学で感じたことである。やはりやる気のある教官の授業は面白いことが多いし、(やる気がありすぎて厳しすぎるということもあるが)そのため学生側のやる気にもつながる。逆にやる気のない教官の授業は魅力がないし、これでは学生側もついていくはずがない。学生側の意識の向上や積極性は重要だし、学生側に反省すべき点は多いのだが、教官の講義に対する情熱というものも授業を活性化する上で、非常に重要な要素であると思う。実際、熱く講義する教官の授業というものは(内容は忘れても)、熱かったという印象が強く残っているものである。また、教官のやる気や授業の面白さ、出席の厳しさなどに差が出てくると、取る授業によって不公平感が出てしまう。そのへんはやはりできる限り統一して欲しいものである。社会系の科目については全体に面白かったという印象である。自分の興味ある講義が選択できるからであろうか。ただ、専門や必修科目が多く、選択の幅が狭いのが難点であった。選択の幅があるということは、学生が自分で考え、自分の責任で講義を選択できるわけだから、学生のやる気にもつながると思う。その点、語学は選択ができず、そのため学生側が受け身になることにつながっているのかもしれない。あと、せっかくの総合大学という特徴があまりないということを感じた。川内の2年間くらいはいろいろな学部の人と交流できる授業環境ができないものでしょうか。特に医学部がサークルなどでも孤立してしまっていることもあるのですが。

 僕たちの下の学年から少しシステムが変わっているようであるが、とにかく川内の2年間というのは無駄にするにはもったいない時間であるし、幅広い教養を身に付けるきっかけになりうる充分な期間であると思う。大学に入ってきた新入生が東北大に入ってよかった、と思えるような環境作りをこれからもしていって欲しいと思います。まとまりのない文章ですみませんでした。

 最後に、意見を出してくれた同じ総代の野上君に感謝します。

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