◇川内北キャンパスでの学生生活 | ||
大学教育研究センター長 江 幡 武 | ||
夏休みも瞬く間に過ぎ去り、皆さんはそれぞれ元気に第2または第4セメスターを迎えられた事と思います。振り返って見て、これまでの、主として川内北キャンパスで学習してきた全学教育科目の印象はどんなものでしょう?大学での生活は予想した通り刺激に満ちていたでしょうか? 現在のカリキュラムは実施に移して今年で5年になります。ほとんどすべての学部で、最初の1〜2年間は、学部の専門科目、教養科目、基礎科目、外国語科目が平行して開講されていて、恐らくかなり忙しい毎日を送っているのでは無いでしょうか。5年目を迎えて、大学教育研究センターでは、キャンパス生活が一層充実したものになるために、改善を計画しています。そのために、皆さんのご意見をアンケートの形で調査したいと考えています。後輩のためになることですので、ご協力いただきたいと思います。自由記述欄にも忌憚の無いご意見をお寄せいただきたいと思います。 上の文章で「充実したキャンパスの生活」という表現で、大学側が更に窮屈なカリキュラムを押し付けるのでは無いかと、心配される諸君もいるのでは無いかと思いますので、若干個人的な意見を述べておきましょう。皆さんが大学に入学した前後は、自立した人格を確立するのに、とても重要な数年です。学校での講義、あるいはサークル活動などを通しての友人との交友を契機に、自分をしっかり見つめる時間が必要です。暇を作り、それを有効に活用できることが重要と思います。私の経験では、授業で話題になったことで、これまで縁の余り無かった分野の本を読むきっかけができたこともあります。このころ読んだことは、いつまでも記憶に残ることが多いので、結局現在の(極めてお粗末ですが)教養の基礎となっていると実感しています。教養教育科目の履修は、自分で勉強しようとしている専門の履修にはむしろ負担で邪魔になっていると考えている諸君も少なくないかも知れませんが、これからの長い人生、職業生活では、他分野に対する理解、総合的視野といったものが、大学で学ぶ専門知識に劣らない重要性を持っていると思います。このような教養科目を、現在よりも高学年次で、希望すれば履修できるシステムはいかがでしょう。 全学教育科目としてその他に外国語、基礎教育、転換教育科目などが設けられていますが、興味や学習意欲を引き出すように設定されているでしょうか。皆さんの中には、「入学」という目的を達成してしまって、キャンパスでの生活を十分エンジョイできない人も居ると聞きます。大学教育研究センターとしては、必要でありながら、欠けているものを可能な限り整備するよう心掛けて行きたいと思って居ます。 |
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