◇全学教育に対する感想
薬学部4年生  ダーナ ブランゼイ
 私は現在薬学部の4年生ですが、常々思うのは、専門の授業が余りに忙しいということです。本格的な専門は3年(または2年の4セメ)から始まるのですが、その過密さは尋常でなく、全て完壁に理解しようとしたらとても時間が足りません。原因は、授業数が多過ぎることにあるのです。

 そこで、まず1年生のときの全学教育科目を減らして、専門科目を1年から始めてほしいと思います。今のシステムでは、1年のときあまり重要でない教養科目を勉強して、まあ忙しくないのですが、3年から大切な専門科目を、上のようにこなしていかなくてはならないので、合理的ではないと思います。

 1年生から専門の授業を始めれば、その分3年生の負担が軽くなって、余裕を持って勉強できるし、またそのときに興味を持っている科目に今よりもっと時間を割くことができます。それに入学するときには薬学に興味をもって入ってくるので、早い時期から専門にふれさせた方がいいのではないでしょうか。

 次に、学部の実験を2年生から始めて欲しいと思います。その方が後でゆとりができるし、大切な実験の技術と考え方を早い時期から、より深く、身に付けることができます。

 以上は、専門についてですが、全学教育科目に関しては、まず数学や物理の授業を少なくして欲しいです。特に数学の知識は高等学校レベルで十分だと思いますし、物理に関しては後で専門の物理の授業がありますので全学教育の科目をもっと少なくしても構わないのではないでしょうか。

 次に、文学や宗教や社会学などの文系科目ですが、正直に言ってあまり面白い授業はなかったと思います。もちろん、いい先生がたくさんいらっしゃるし、興味をもつ学生も少なくないでしょうが、授業そのものはあまり充実していませんでした。

 これらの授業は、学生の教養を磨いて狭い専門的知識に閉じこめないためにもともと生まれたのでしょうが、内容は既に失われています。思うに、興味のある学生は自分でいろいろな本を読むし、興味のない生徒に教えようとしても能率的に単位を取ること、板書だけするかノートを借りるかして、テスト前だけ勉強して内容を覚えて忘れることしか考えてないと思われるので、意味はあるのでしょうか。特に現在では全く勉強しなくても、レポート提出かノート持ち込みによって簡単に単位をとれる仕組みが出来上がっており、怠慢が怠慢を呼ぶ始末です。本当の教養が培われるでしょうか。全くいらないといったら言い過ぎですが、もっと少なくても…と思います。

 文系科目の中には本当に面白そうなのもあります。ただ選択に制限があり、必修と重なって履修できないものがありました。たとえ意欲があっても勉強したいことについて勉強できるとは限りません。学生の私からみれば、これは間題だと思います。

 最後に全体を通じて、専門も教養もですが、試験勉強のための時間が短く感じられました。もっとたくさん勉強できた方がよかったです。

 大体以上が私の感想です。

前ページ

次ページ