◇全学教育科目の学生アンケート調査について
大学教育研究センター  関内 隆
 平成9年10月〜11月に、全学教育科目に関する学生アンケート調査を行った。その目的は、全学部の1〜4年次学生を対象にアンケート調査を行うことによって、全学教育が果たしている役割を点検するとともに、今後見直すべき課題の全体像を把握することにあった。

 今回のアンケート調査を行うに当たって、次の諸点に基本的な視点を据えた。
(1)学部一貫教育の中で全学教育科目が占める位置は、学生の所属学部によって多様な様相を示していると思われる。したがって、学部別あるいは文糸・理系別学生の意識動向の調査分析を重要な一つの柱とする。

(2)全学教育科目を主として受講している1〜2年次学生のみならず、主に専門教育を学習している3〜4年次生に対する調査も行うことにより、全学教育科目が専門教育との関わりでどのように認識されているかを把握する。このような比較分析に基づいた全学教育科目に関する立体的な点検作業を目標とする。

(3)この間、平成11年度に向けた全学教育科目の見直し作業が始まり、改善すべき問題点が明らかになりつつある。そうした一定の見直しの方向性を加味した重点的アンケート調査を行う。
 アンケート調査は、14の科目群について、授業関心度(授業内容に興味。関心をもつことができたか)、授業理解度(授業の難易度が適切で内容をよく理解できたか)、授業参加体制(履修人数や設備は授業に意欲的に参加できる体制であったか)、授業目標の達成度(各授業科目が掲げる目標を達成し得たか)を中心に、5段階評価の調査を行った。

 これに加え、全学教育体制に関する総体的な学生意識調査として、期待する授業科目の傾向、現状の開講科目に対する認識、授業に対する学生の姿勢等を中心に、13の質問を行った。また、自由記述欄を設け、全学教育科目に関する学生からの具体的な要望や意見を聴取する方法をも採用した。

 現在、アンケート調査結果の分析検討を行っている段階にあり、近日中に調査報告書として公表する予定である。

 なお、授業関心度、授業理解度、授業参加体制、授業目標の達成度、ならびに全学教育科目全体に関する質問への回答について、学生全体による記入数値の平均値に基づいたグラフを以下に掲げておきたい。因みに、グラフ上の数値は、1に近づくにつれて肯定的回答を意味し、5に近づくにつれて否定的回答を意味する。

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