◇全学教育に対する要望
農学部3年生  本田 文乃
 農学部では2年次で全学教育科目が終了しました。もっと専門的なことを学びたいと思ったことはありましたが、それなりに興味ある内容の授業を履習することもできて、無駄なことをしていると感じたことはありません。ただ、少々不満に思ったことや、是非改善してほしいと感じたことがいくつかあります。実現するにあたっては多々問題はあるでしょうが、それはさておいて講議を受けた側の学生の率直な感想・要望として述べさせて頂きます。

 まず、教養教育科目の種類を増やしてほしいです。もっと多彩な講議があれば選択の幅も広がり、ただ単位を得るためにとるのではなくより意義のあるものとなるでしょう。例えば、私自身もそうですが政治のことについてほとんど無知な若者達が多いので、現在進行形の日本の政治についての講議というのがもっとあったらどうでしょうか。また、芸術関係の授業も充実させてほしいです。絵画美術だけではなく音楽史を扱う授業や舞台芸術論のようなもの、あるいは日本の古典芸能についての授業などの開設を希望します。

 次に、第2外国語のクラス数について疑問を抱きました。ドイツ語だけが開設クラス数が特別に多かったのですが、ドイツ語の人気が特別に高いとは思えません。クラス数はもっと均一にすべきではないでしょうか。近年全国的にどの大学でも中国語の人気が高まっているのだそうですが、東北大でも例にもれず私が1年の時は中国語を希望する人が大変多くありました。せっかく2年間も勉強するのだから、多少の日常会話を覚えてその国を旅行したいと思う人も沢山いるでしょう。人気のある外国語のクラスを早く増設してほしいです。

 最後になりますが、1、2年の授業配分について、偏りがありすぎるとかなり強く感じました。農学部は1、2、4セメスターが授業数が少なく大変暇があったのに対し、3セメスターは物理、化学、生物科学の3つの実験が重なり、そこだけが際立って忙しかったことが印象的です。物理実験があることにも少々の疑問を抱いていたため、いっそのことなくしてしまうか、せめて他のセメスターに移すかして、3つも重ならないようにしてほしいとせつに願います。また、全学教育科目からは話が離れてしまいますが、1年次に農学部の専門的な授業をもっととり入れるべきです。現在そこのところは改善されつつあるようですが、私達の代に間に合わなかったのは少々残念に思います。

 これから入ってくる後輩達が東北大あるいは農学部に失望しないよう、迅速かつ柔軟に学生の希望をとり入れる大学となることを願ってやみません。

前ページ

目次へ戻る