◇学生による授業評価アンケートの実施について | ||
大学教育研究センター長 星宮 望 | ||
平成11年1月に、東北大学として初めて全学教育(平成10年度、2・4セメスター)についての学生による授業評価アンケートを実施しました。これまで、工学部や理学部などで個々に実施してきておりましたが、東北大学の全部の学部(10学部)と全学教育とについて一斉に実施することとしたものです。これは、今後の授業実施方法の改善を主な目標として、大学の自己評価の一環として実施したものです。今後、より良い授業を提供することにつながることが期待できるものと考えて、学生諸君全員の理解と協力をお願いした次第です。対象となったクラスは延べ 631クラスで、履修学生数は延べ43,690名でした。この内で授業評価アンケートを実施したのは 476クラスで、履修した学生数31,913名中、アンケート回収数は22,270でした。したがって、アンケートの実施率はクラスの75.3%、回収率は69.8%でした。多数の学外の非常勤講師の先生方への説明や連絡が必ずしも十分ではなかったこと、初めての試みであったことを考えれば、この実施率と回収率は予期以上の数字であり、ご協力下さった教官諸氏ならびに学生諸君に御礼申し上げたい。 この集計結果は、各学部の集計結果と併せて今秋には学生諸君にも公開されるので、ここでは、アンケートの「自由記述欄」に多くの学生諸君が記述していた疑問や注文に対して簡単に回答したい。 @回答いただいたアンケート用紙は、コンピュータによる集計がすんだ後、個々の授業担当教官へ送付し、今後の授業の改善に使うよう依頼済みである。 A教室の環境などについての多くの不満や指摘があった。すぐに全てについて対応することは、困難であるが、できることを今年度中に実施することとした。例えば、教室内の照明の改善、教室などの「美化向上」への具体策などを実施することとし手配している。 B時間割編成や履修の不便さなどについては、教室の制約などのためすぐに対応できないものが多いが、極力改善するように全学教育教務委員会へ大学教育研究センター長から依頼した。 東北大学は、今後とも「研究大学」としての特色を鮮明にする方向で一段と大学改革を進めることと思われるが、その足・腰を支えるものは「教育」であって、その基本は教官と学生とで作り上げてゆく「授業」にあると思われる。その意味で、今後も学生による授業評価の重要性は少なくなることはないであろう。これに関する学生諸君からの意見を今後とも拝聴したい。 |
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