全学教育とは
本学の全学教育は、実社会や高次の研究に生かせる専門的知識をもち、現代的で広い知見と豊かな人間性、国際性を備えた学生を育成するという目的のもとに、専門教育及び大学院教育の基礎を形成するための基盤教育を実践し、以下の基本的教養や知識、技能を養うことを使命としています。
1.現代人、国際人として社会生活を送るうえで基盤となる知識と技能
2.人間形成の根幹となる、現代社会にふさわしい基本的教養や技法
3.専攻する専門分野の理解を助けるための幅広い学問分野に関する知識と技能
4.専攻分野を学ぶうえで基礎となる知識と技能
<令和4年度入学者より>
全学教育はその使命を果たすために「基盤科目」「先進科目」「言語科目」「学術基礎科目」の4科目類からなる教育課程を設定し、各類に包摂される科目群毎に構成された授業を実施して、以下の目標を達成します。
【基盤科目類】
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- 「学問論」「人文科学」「社会科学」「自然科学」「学際科目」の科目群によって構成する。
- 学問論群では学術研究の在り方の理解を通じて、それに携わる者の基本的姿勢が涵養される。人文・社会・自然の各科学群では、文系学生は理系科目を、理系学生は文系科目をそれぞれ重点履修することで、自然科学の知の背景を備えた文系人材、人文社会科学の知を背景に備えた理系人材に向けた素地が形成される。学際科目群では、各自の専門分野に閉じこもるのではなく様々な分野を受け入れ、各分野の人々との協調により課題を解決する能力の基礎が育成される。
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【先進科目類】
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- 「現代素養科目」「先端学術科目」の科目群によって構成する。
- 現代素養科目群では、教養人が現代に密着した文脈で求められる基本的な知識・技能が獲得され、全地球的な取り組みが必要な課題については、それを自らの課題として生きる態度が育まれる。先端学術科目では、分野を問わず学問の最先端に触れることで研究型総合大学で学ぶことの自覚と、学術研究への動機付けの機会が提供される。
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【言語科目類】
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- 「外国語」「日本語」の各科目群によって構成する。
- 現代人・国際人・教養人として必要な言語運用能力と異文化理解力が育成される。英語では一般学術目的の4技能が、初修語・諸外国語では各語種で複言語運用能力の基礎が、日本語では主に外国人学生の基本的日本語運用能力が、それぞれ獲得される。
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【学術基礎科目類】
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- 「基礎人文科学」「基礎社会科学」「基礎数学」「基礎物理学」「基礎化学」「基礎生物学」「基礎宇宙地球科学」の各科目群によって構成する。
- 各学部の専門教育に接続する科目であり、各専門分野の基礎的な知識・技能が獲得される。
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<令和3年度以前入学者>
「全学教育科目」は、このような使命を果たすために「基幹科目」、「展開科目」、「共通科目」の3科目類からなる教育課程を設定し、科目群毎に構成された授業を実施して、以下の目標を達成します。
【基幹科目類】
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- 「人間論」、「社会論」、「自然論」の科目群からなっています。
- 専門分野の如何を問わず、倫理、芸術、言語表現、ジェンダー、経済、社会、政治、歴史、生命、環境などの分野における現代的テーマに関する基本的な知識と技能を学び、人間・社会・自然の諸事象に関する幅広い知見と柔軟で多角的な視野を身につけ、豊かな教養と人間性に裏付けられた知的な探求を行う基盤となる知識と技能を養うことを目標としています。
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【展開科目類】
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- 「人文科学」、「社会科学」、「自然科学」6群(数学、物理学、化学、生物学、宇宙地球科学、理科実験)、「総合科学」の科目群からなっています。
- 基幹科目において習得した基盤となる知識と技能をもとに、人文科学・社会科学・自然科学等の諸科学に関する基礎的知見、学際的な解決を要する現代的諸課題に対応するための視点と知識を身につけるとともに、授業を通して研究者の学問的営為を知り、学問への意欲を高め、専門教育・大学院教育へと展開する学問的・人間的基盤を養うことを目標としています。
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【共通科目類】
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- 「転換・少人数科目(基礎ゼミ)」、「外国語」、「情報科目」、「保健体育」の各科目群及び外国人留学生のための「留学生対象科目」の科目群からなっています。
- 社会的倫理性に基づく主体的判断力・行動力とコミュニケーション能力、国際人としてのコミュニケーション能力と他文化理解力、情報に関わる基本的知識と技能、心身の健康維持・増進のための知識と技能など、現代人として生きるために必要不可欠な能力及び基本的素養と技能を養い、能力や技能の自己開発のための起点を形成することを目標としています。
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参考 東北大学の教育目標・教育理念-「指導的人材の養成」
- 学部教育では、豊かな教養と人間性を持ち、人間・社会や自然の事象に対して「科学する心」を持って知的探求を行うような行動力のある人材、国際的視野に立ち多様な分野で専門性を発揮して指導的・中核的役割を果たす人材を養成する。
- 大学院教育では、世界水準の研究を理解し、これに創造的知見を加えて新たな展開を遂行できる創造力豊かな研究者並びに高度な専門的知識を持つ高度専門職業人を養成する。
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学士課程のポリシー
アドミッション・ポリシー(一部抜粋)
東北大学の理念に共感し、
①21世紀の人類社会の課題に対し研究者として真剣に取り組み優れた貢献をしようとする志
と
②豊かな学識とリーダーシップを備える職業人として社会の発展に優れた貢献をしようと
する志
を抱き、これを実現する固い意志と学問に対する強い好奇心を持つとともに、上記の本学学士
課程教育を受けるにふさわしい高水準の学力を備えた学生を求めている。
ディプロマ・ポリシー
東北大学では、次に掲げる目標を達成した学生に学士の学位を授与する。
①専門分野に関する知識及び学問分野全体への興味関心と幅広い知識に基づく複眼的視野を有し
ている。
②教養ある社会人としての素養を備え、専門分野特有の技能を生かして社会に貢献できる。
③グローバル社会において、指導的・中核的役割を果たす自覚と展望を持ち、基礎能力を備えて
いる。
カリキュラム・ポリシー
東北大学では、ディプロマ・ポリシーで示した目標を学生が達成できるよう、以下の方針に基づ
き教育課程を編成・実施する。
①幅広い知識や素養を育成する全学教育科目と専門分野の基盤的知識を習得させる専門教育科目
を有機的に連関させたカリキュラムを提供する。
②研究第一の理念に則り、教育方法の開発と教育システムの整備を進め、授業内外での能動的な
学習を推進する。
③学習成果の評価とその結果の活用を通じて、学生の自律的学習力を育成する。